2013年1月6日日曜日
水戸室内管弦楽団 第86回定期演奏会
◆水戸室内管弦楽団 第86回定期演奏会
2013年1月13日(日) 18:30開演、14日(月・祝) 14:00開演
会場:水戸芸術館 コンサートホールATM
出演:
指揮:大野和士
テノール:西村悟
室内管弦楽:水戸室内管弦楽団
曲目:
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 作品22
ブリテン:ノクターン 作品60
テノール独唱:西村悟
シューベルト:交響曲第六番 ハ長調 D.589
>チケット購入・お問合せ:水戸芸術館チケット予約センター 029-231-8000 ※10/27一般発売
S席:8,000円 A席:6,500円 B席:5,000円
#20130113
#20130114
こんにちは。管理人です。
さて皆さん、今度の連休に水戸へと小旅行、というのは如何でしょう?吉田秀和が残してくれた数多くの遺産の中でも、そのレヴェルの高い演奏活動で注目を集める水戸室内管弦楽団。その定期演奏会に、大野和士がいよいよ登場、待望の初顔合わせが実現します。
その明晰で力強い演奏が認められ、シンフォニーコンサートにオペラに、世界がその活躍を待ち望むマエストロとなった大野和士。日本ではかつて率いた東京フィルや、新日本フィルに都響、そして読響などへの出演が続いていましたが今回は日本有数の腕利き室内オーケストラに登場です。ドヴォルザーク、シューベルトをどこまで美しく聴かせてくれるのか、期待しましょう。
特にもシューベルトの交響曲第六番は、過去の作品へも未来の、例えばブルックナーなどをも思わせるような瞬間が混在する、さして有名ではないにせよ独特の魅力ある作品ですから、好演を期待したいですね。
また、意欲的な選曲には定評のある大野ですから、ここでも一味加えています。ことし生誕100年を迎えたベンジャミン・ブリテン(1913-1976)のノクターンを、記念年早々に演奏する目配りはさすがです。彼らなら、ブリテン独特の、一筋縄ではいかない「美しさ」が堪能できることでしょう。終曲の眠りの静寂へと向かう音楽の美しさ、想像しただけでもゾクゾク来ますね(笑)。
さて、ブリテンのこの曲はあまり実演では取り上げられない曲ですので、簡単ではありますが以下にご紹介を。
●ブリテン:ノクターン Op.60
1943年に作曲された、テノール独唱と弦楽合奏、七つのオブリガード楽器のための作品です。
といって、これではまったく掴めないしイメージも湧きませんので(笑)、少しばかりご紹介を。
全曲は連続して演奏されますが、ここで歌われる詩によって八つの部分に分けられます。それぞれ詩人は以下の通り、英文学史に名を残すそうそうたる面々です。
1.シェリー
2.テニスン(ファゴット)
3.クールリッジ(ハープ)
4.ミドルトン(ホルン)
5.ワーズワース(ティンパニ)
6.オーウェン(コールアングレ)
7.キーツ(フルート&クラリネット)
8.シェイクスピア(トゥッティ)
()内はその部で登場するオブリガード楽器です。
第一部は弦楽合奏とテノール、そして第二部はオブリガードのファゴットに導かれて始まり、そして第三部ではハープが歌を飾り、…といった具合に、各部ごとに異なる編成で音楽は進み、最後の第八部でそれまでに登場したすべての楽器により演奏されます。オブリガードと一言でいうには曲ごとの独唱との関係は別のもの、そしてフィナーレはトゥッティ、とは言ってもブリテンのことですから、非常に繊細で静かな音楽です。そう、全曲を通じて声高に吠えるようなことはほとんどない、実にブリテンらしい進行が印象に残る美しい音楽だと思います。さすがに、ティンパニが挑発的に鳴り響く第五部はにぎやかですけれど(笑)。歌とアンサンブルの関係性がなかなか興味深い作品かと存じます。
文責:管理人
大野和士の東京フィル時代を代表する仕事である戦争レクイエムは、今年6月に都響に客演する際にも演奏されます。また、ブリテンのアンサンブル伴奏による歌曲集は、ただ今話題の(笑)サー・サイモン・ラトル指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とイアン・ボストリッジが共演している盤が、「イリュミナシオン」「セレナーデ」とのカップリングともども素晴らしいです。今は一枚で買うよりBOXのほうがお買い得です(一枚ずつ買い集めた管理人談)
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